インタビュー

Interview

二見 将吾
豊心福祉学園 介護福祉学科
Q
学科の特徴は?

~ 現場があるから学べる「一人ひとりの人生と向き合うことの大切さ」。学びつづけることが大切な仕事だからこそ、学生にとっても、現場にとっても意味のある学び舎でありたい。 ~
 本校は、九州では初めてとなる、社会福祉法人が運営する介護福祉士養成の専門学校です。そのため、「学校と現場が一体となった教育」に努めています。真っ先に挙げられる特徴は、その教育環境にあります。校舎を囲むように、周囲にはタイプの異なる様々な介護施設・事業所があります。一般的には学校と介護現場との接点は、実習やボランティアの機会になりますが、本校はそうではありません。学校内の実習室に終始する演習等の授業を、ここでは現場で授業を展開することが可能です。授業だけでなく、登下校時や教室の窓から現場の様子を垣間見ることもできます。これらは、介護現場に必要な実践力を育むのに有効にはたらいていると思っています。また、本校は在学時から介護現場でのアルバイトを希望する学生が多く、授業や実習等も含めると入学から卒業まで、介護現場とのブランクを感じずに就職に向けた準備ができるのは大きな強みだと思っています。本校に在籍する教員は専任・非常勤含めて現場出身ですし、中には現在も介護現場に身を置きながら授業にあたる先生もいます。教科書や資料の内容にとどまらず、現場での実践経験をリアルに授業の中で伝えていくことができます。
 私自身も授業の中では、学生に成功事例だけではなく、上手くいかなかったことや反省したことも打ち明けるようにしています。先にも述べた通り、本校は社会福祉法人が運営する学校であるため、学生だけに授業や研修を展開しているわけではありません。同じ法人内の介護現場の職員向けにも、資格取得支援の講座やフォローアップ研修を実施するなどして、人材育成やスキルアップにも貢献できるように努めています。
 一人ひとりと寄り添うために、学びつづけなければいけない。そのための、支援の体制と環境がこの学校にはあると思っています。

Q
中学生や高校生、一般の方など、介護職を目指す人に伝えたいことは?

 なぜ、あなたは介護の仕事に興味をもったのでしょうか。その最初の思いを大切にしながら、自分のキャリアを想像してみましょう。
 施設や事業所で介護の仕事に就き、介護の専門職としてスキルアップ・レベルアップを図っていく方々は多いと思います。しかし、道はそれだけではありません。
 介護という職業を起点に、広範囲なキャリアを歩んでいくこともできます。介護支援専門員の資格を取得してケアマネジメントを専門としていく人、介護のチームリーダーや施設・事業所の管理者・責任者になっていく人、相談援助を専門としていく人、自らが経営者となって事業を立ち上げていく人も増えてきました。大学や専門学校等で教職に就く人だっています。近年では介護現場も徐々にグローバル化が進み、外国人の方々が日本人スタッフと一緒に活躍する姿も見られるようになってきました。日本の介護現場で外国人の方々が働くのは無理だと思っている人もいるかもしれませんが、そんなことはありません。国籍に関係なく、心と技能があれば十分活躍できる世界です。介護の世界は実に多くの可能性を秘めています。
 少しでも興味をもったなら一度ノックしてみてください。興味をもつ人がご家族内にいるならば、静かに背中を押してみてあげてください。一人ひとりの人生に寄り添う仕事は、簡単な仕事ではありません。
 しかし、いや、だからこそ、奥深く、学びがいがあり、そして、あらゆる道がひらかれています。

公開日:2022.03.31