インタビュー

Interview

岡崎 亮
社会福祉法人豊の里 あなたの居宅都城 介護支援専門員
Q
介護の仕事に従事するまでのキャリア(福祉系高校、養成施設、無資格、他業種での勤務歴など)と前職との比較(やりがい以外の介護職のメリット)は?

 介護の仕事に、2度の転職。しかも、同じ法人に。一人ひとりの人生と向き合う仕事を生涯の仕事にする。巡り巡ったキャリアの中でたどり着いた、私なりの答えです。キャリアのスタートは工業高校卒業後、木材を扱う会社への就職でした。就職してから1年あまり過ぎた頃、友人からの勧めで高齢者の介護分野に興味を持つようになり、転職しました。無資格のまま、介護の仕事に就きましたが、その仕事は想像以上に難しいもので、専門的な知識と技術の必要性を痛感しました。職場内での奨励や先輩職員のスキルアップへの姿もあり、働きながら介護福祉士国家試験に向けた勉強を始め、介護福祉士に合格することができました。
 転職してから5年ほど経過した頃、キャリアに転機が訪れます。知人とのビルサービス系会社の共同経営の話が持ち上がったのです。介護の仕事が嫌だったわけではありません。けれど、当時25歳だった私は、若さゆえに色んなことがしてみたいという思いに駆られて転職しました。新しい会社では利益追求のみにひた走る毎日。やがて、自分自身と先が見えなくなっていました。
 そんな中、介護の仕事をしていた頃の自分を振り返るようになりました。私は、引き寄せられるように介護現場に復職しました。介護といってもあらゆる選択肢があります。その中で、私は、最初に働いていた法人(現在の法人)に復職しました。それには、理由があります。20以上を数える多様な介護サービス事業所や施設、介護福祉士を養成する専門学校に加え、医療をはじめとする様々な関連法人まで含めると、職員数も500人を超える大きな組織・グループです。私はこれからのキャリアビジョンを描いた時、この組織の大きさに様々なチャンスや可能性の広がりを感じ、同じ法人への復職を望んだのでした。復職した後は、法人内の職員向け資格取得支援として開講された、介護支援専門員の受験対策講座に参加。勉学にも励み、介護支援専門員の試験に合格。その後、在宅高齢者を支援する介護支援専門員として、ケアマネジメント業務に従事しています。
 少子高齢化が進行する中、国も介護に関する法制度だけでなく、働く職員の待遇改善に関することを政策に取り入れています。私たちの仕事が、社会的に重視されている証拠です。いまこそ、介護の仕事に、チャンスがあるのだと思います。専門系の学卒者に限らず、他分野からの転職でも働きながら資格取得ができること、それを機に目標を持つことで広く可能性が広げられるのも、この仕事の魅力だと思います。

Q
仕事の面白いところは?

 これまで施設と在宅を経験してきていますが、色々な人との出会いがあることが、この仕事の面白いところだと思います。
 ご利用者やそのご家族、様々な施設や事業所・関係機関の方々との出会いや関係構築を通じて、人間としての感性が培われ、人生観が広がっていくことを実感できます。毎日が非常に楽しいです。ご利用者1人ひとりの生活史を知る過程を通して、人の生活を支援するという奥深さも感じています。ご利用者の一人ひとりと向き合って、人生に寄り添い、生活を支える一役を担うと考えたとき、そこに自分の存在意義を感じることが日々のモチベーションにつながっています。

公開日:2022.03.31